おねだりからパワハラなど、今世間を騒がせている兵庫県の斎藤元彦知事。
辞任が妥当なのでは?という声が多く、選挙で推薦を受けた日本維新の会からも辞任要求が出ているにもかかわらず、本人は続投を表明しています。
「なぜ辞めないのか?」と、多くの方が疑問に思っていることでしょう。
この記事では、斎藤知事が辞任しない背景にある5つの主要な理由を深掘りして解説します。
↓5つの理由はこちら。
- 合わせて約3000万円の高額な年収と退職金への執着
- 「兵庫県知事」という地位への強い思い入れ
- 80万票の支持を受けた責務を全うするため
- 政治的な影響力の維持
- 自身の行動に対する正当化
詳しくご紹介していきます。
斎藤元彦はなぜ辞めない?兵庫県知事辞任しない5つの理由
斎藤元彦知事が辞任しない理由について、5つの主な要因が考えられます。
- 合わせて約3000万円の高額な年収と退職金への執着
- 「兵庫県知事」という地位への強い思い入れ
- 80万票の支持を受けた責務を全うするため
- 政治的な影響力の維持
- 自身の行動に対する正当化
一つずつ見ていきましょう。
理由①合わせて約3000万円の高額な年収と退職金への執着
まず一つ目の理由として考えられるのが、知事職の高額な報酬への執着です。
兵庫県知事の年収は約1500万円と言われています。
これは一般的なサラリーマンの年収と比べるとかなり高額ですよね。
しかし、辞めてしまうと一気に0円になってしまいますからね。
また、任期を全うすることで、さらに約2000万円の退職金を得ることができると言われています。
任期はいつまでかというと、2025年7月末までです。
残りの任期は1年弱ですね。
ここで少し考えてみましょう。
一般的な会社員の平均年収が430万円程度だとすると、2000万円の退職金は約4.7年分の給与に相当します。
これだけの金額を手放すのは、誰にとっても簡単なことではないでしょう。
斎藤知事にとって、この高額な報酬と退職金は、辞任を思いとどまらせる大きな要因の一つになっているのかもしれません。
理由②「兵庫県知事」という地位への強い思い入れ
二つ目の理由は、斎藤元彦知事の「兵庫県知事」という地位に対する強い思い入れです。
実は、斎藤知事の名前「元彦」には、興味深いエピソードがあるんです。
斎藤知事の祖父である大澤伸剛さんが、元兵庫県知事の「金井元彦」さんにちなんで名付けたとされています。
つまり、斎藤知事の名前自体が、兵庫県知事という地位と深い関わりを持っているんですね。
斎藤知事は、この名前の由来を、兵庫県知事になるべき運命のようなものとして捉えているようです。
祖父から与えてもらったその名前こそ、兵庫県知事になるべき理由だと捉え、前明石市の市長泉房穂さんに伝えたそうです。
泉氏は知事選前に斎藤知事から相談を受けていたという間柄。泉氏が「どうして知事選に出るんですか?」と質問すると斎藤知事は「私の名前が元彦だから」と回答。
引用:Yahoo!ニュース
これを聞いた泉前市長は驚きで目が点になったとか・・。
少し、大人のセリフとは思えませんよね。
しかし、斎藤知事にとっては、兵庫県知事になることが人生の大きな目標だったのかもしれません
その目標を達成した今、簡単に手放すことはできないという思いが強いのでしょう。
このような背景から、斎藤元彦さんにとって知事の地位は単なる役職以上のものであり、それを手放すことは非常に困難であることが伺えます。
こうした固執が、辞任を拒む理由の一つである可能性が高いです。
斎藤知事の祖父に関する内容は、以下の記事にあります。
理由③80万票の支持を受けた責務を全うするため
三つ目の理由は、選挙で得た80万票という大きな支持への責任感です。
斎藤知事は、この80万票の重みを強く意識しているようです。
選挙で多くの県民から支持を得たからこそ、その期待に応えなければならないという思いがあるのでしょう。
「リコール運動が起こるまで辞めない」という姿勢は、この責任感の表れかもしれません。
実際、辞任についての発言を振り返ると、自身が得た票に対して強い責任感を感じており、そのために任期を全うしようとする姿勢が見受けられます。
しかし、ここで一つ疑問が浮かびます。
本当の意味で民意に応えるとは、どういうことなのでしょうか?
確かに80万票という支持は大きいですが、現在の状況を考えると、辞任することこそが民意に応えることになるのではないかという意見もあります。
斎藤知事の責任感は理解できますが、その責任の取り方について、もう一度考え直す必要があるかもしれません。
理由④政治的な影響力の維持
四つ目の理由として考えられるのが、政治的な影響力の維持です。
兵庫県知事という立場は、単なる行政のトップというだけでなく、政治的にも大きな影響力を持つ地位です。
斎藤知事は、この影響力を手放したくないという思いがあるのかもしれません。
知事の座を降りてしまえば、政策決定や予算配分などに関与する機会が失われてしまいます。
また、将来的な政治キャリアを考えた場合、知事職を全うすることが重要だと考えている可能性もあります。
任期途中で辞任すれば、将来の政治活動にも影響を与える可能性があるでしょうからね。
しかし、ここで考えるべきは、真の政治的影響力とは何かということです。
現在の状況下で強引に地位にしがみつくことが、本当に政治的影響力の維持につながるのでしょうか。
むしろ、適切なタイミングで身を引くことこそが、長期的には政治家としての評価を高めるのではないでしょうか。
理由⑤自身の行動に対する正当化
五つ目の理由として、斎藤知事が自身の行動を正当化しようとしている可能性が考えられます。
問題となっている行動について、知事自身は「大きな問題ではない」と考えているのかもしれません。
例えば、パワハラと指摘されている行為について、知事は厳しい指導程度のものだと認識している可能性があります。
また、おねだり問題についても、「政治家として当然の行動」と捉えているかもしれません。
このような認識のズレが、辞任の必要性を感じさせない要因になっている可能性があります。
しかし、ここで重要なのは、自分の行動が他者にどのように受け取られるかという点です。
たとえ本人に悪意がなくても、相手や周囲に悪影響を与えているのであれば、それは問題だと言えるでしょう。
斎藤知事には、自身の行動を客観的に見直し、県民の声に耳を傾ける姿勢が求められているのではないでしょうか。
斎藤知事の解任に必要なのは「不信任決議」か「リコール」
斎藤知事は自身の意志で辞任することはなさそうです。
そうすると、解任することができるのは「不信任決議」か「リコール」になります。
この2つについて、見ていきましょう。
県議会による不信任決議の可決
1つ目の方法が、県議会による不信任決議を行い、可決されることです。
不信任決議とは、県議員の4分の3にあたる65名が不信任であると示すことです。
現在、維新の会が21議席を獲得しており、これは4分の1にあたります。
そのため、維新の会が動くことが大前提になると言えるでしょう。
この点は、大阪府の吉村知事が不信任決議を出すことになるだろうと発言されていたので、可能性は高いですね。
ただ、不信任決議が本当に行われるかは実は微妙です。
なぜなら、不信任決議が可決されてからすぐに辞職になるのではなく、その間に知事が議会を解散させる権限を持つためです。
つまり、今の議員の立場もなくなってしまうので、双方のデメリットが大きいと言えます。
このことからも、維新の会は初めの頃静観していたのが理解できますね。
約66万人のリコールの署名
斎藤知事を解任するもう一つの方法が、兵庫県民によるリコールです。
リコールとは、一定の有権者の署名をもとに住民投票を行い、半数以上の賛成を持って知事が解任されるシステムです。
一定の有権者というのは人口数によって変動します。
兵庫県の場合は、人口が450万人ですので、約66万人の署名が必要になるのです。
66万人もの署名を集めるのは、並大抵のことではありません。
実際、2020年に愛知県で行われたリコール運動では、その8割もの署名が偽造されたものだったというニュースは記憶に新しいでしょう。
住民の意志をまとめる組織化された動きがないと、現実的には難しいと考えられます。
斎藤知事の決断が兵庫県に与える影響は?
これまで見てきたように、斎藤知事が職を失う可能性が高いとは言えない状況です。
では、このまま斎藤元彦さんが知事であることで、兵庫県にどんな影響があるのか考えてみましょう。
考えられる影響は以下の通りです。
- 県政の停滞と県民サービスの低下
- 兵庫県のイメージダウンと経済への影響
- 県民の政治不信と投票率低下の懸念
- 政治参加意識の高まり
それぞれ、詳しく解説していきますね。
県政の停滞と県民サービスの低下
まず心配なのは、県の仕事がうまく進まなくなることです。
知事をめぐるゴタゴタが続くと、大切な決定が遅れたり、県庁で働く人たちのやる気が下がったりしてしまうかもしれません。
例えば、お年寄りや子育て家庭への支援が遅れたり、道路や公園の整備計画が進まなくなったりする可能性があります。
県庁の中でも、部署同士の連携がうまくいかなくなるかもしれません。
こうした問題が続くと、兵庫県民の日々の暮らしにも影響が出てくるかもしれませんね。
兵庫県のイメージダウンと経済への影響
次に気になるのは、兵庫県全体のイメージが悪くなってしまうことです。
知事の問題行動がニュースで全国に報道されると、兵庫県の評判が下がってしまう可能性があります。
特に心配なのは、観光への影響です。
兵庫県には素敵な自然や歴史的な名所がたくさんありますよね。
でも、県のイメージが悪くなると、観光に行く人が減ってしまうかもしれません。
また、兵庫県に新しく会社を作ろうと考えていた企業も、計画を変更する可能性が考えられますよね。
こういった影響で県の収入が減ると、県民が受けられるサービスも減ってしまう…
そんな悪循環に陥る危険性もあるんです。
県民の政治不信と投票率低下の懸念
知事が県民の声を聞かずに職にしがみつくと、「どうせ政治は変わらない」とがっかりする人が増えてしまうかもしれません。
そうなると、選挙の時に投票に行く人が減ってしまう心配があります。
政治に興味がなくなると、県の計画に協力してくれる人も減るかもしれません。
そうすると、県全体の発展にブレーキがかかってしまう可能性があるんです。
特に若い人たちの間で政治に興味がない人が増えると、将来の兵庫県にとって大きな問題になるかもしれませんね。
政治参加意識の高まり
一方で、この騒動をきっかけに、県民の政治参加意識が高まる可能性もあります。
例えば、「このままじゃいけない!」と思った人たちが集まって、知事を辞めさせる運動(リコール運動)を始めるかもしれません。
一時的に大変かもしれませんが、長い目で見ると、これは兵庫県民が政治に参加するいい機会になるかもしれないということです。
「自分たちの住む地域は、自分たちで良くしていこう」
そんな気持ちが広がれば、もっと住みやすい兵庫県になる可能性があります。
また、この機会に地方政治の仕組みや知事の仕事について勉強する人が増えるかもしれません。
そうすれば、次の選挙でもっと賢い選択ができるようになりますよね。
県民の一人一人の小さな行動が、大きな変化を生み出すかもしれません。
まとめ
斎藤元彦知事が辞任しない理由は、
- 高額な年収と退職金への執着
- 「兵庫県知事」という地位への強い思い入れ
- 80万票の支持を受けた責務を全うするため
- 政治的な影響力の維持
- 自身の行動に対する正当化
にあります。
これらの要因が重なり合い、現在の地位に固執してしまっていると考えらえます。
今後の動向に注目が集まる中、彼の決断がどのように変化するのかが注目されるでしょう。